新学年が始まってしばらくすると、
「○年生になってから、勉強が難しくなった気がします」
「前はできていたのに、最近うまくいかなくて…」
という声をよく聞くようになります。
テストの点数が少し下がったり、
宿題に時間がかかるようになったりすると、
「このままで大丈夫だろうか」と不安になるのは自然なことです。
ただ、ここで一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
それは、本当に“できなくなった”のか、
それとも、勉強の中身そのものが変わったのか、という点です。
学年が上がると、「新しいこと」だけをやっているわけではない
低学年のうちは、
新しいことを覚え、それをそのまま使えれば、成果が出やすい時期です。
ところが、学年が上がるにつれて、
勉強は少しずつ性質を変えていきます。
- 新しいことを学ぶ
- それを理解する
- さらに、これまでに学んだことを前提として使う
この「前提として使う」力が、
学年が上がるごとに強く求められるようになります。
算数でも国語でも、
「前の学年までは通用していたやり方」が、
少しずつ足りなくなっていきます。
「分かっていた」と「使える」は、同じではない
保護者の方からよく聞く言葉に、
「前の学年では理解できていたと思うんです」というものがあります。
この感覚は、決して間違っていません。
実際、その学年の内容としては「分かっていた」ことも多いです。
ただし、
- 思い出すのに時間がかかる
- 使う場面が変わると途端に迷う
という状態だと、
次の学年ではうまく機能しなくなることがあります。
学年が上がるほど、
分かっているかどうかより、スムーズに使えるかどうかが問われるようになるからです。
つまずきは、成長のサインでもある
新学年で戸惑いが出るのは、
決して珍しいことでも、悪いことでもありません。
それは、
より高いレベルの学びに入ったサインでもあります。
大切なのは、
「できなくなった」と決めつけることではなく、
今、どこが変わり始めているのかを見極めることです。
次回は、
この変化が特に表れやすい「計算」に焦点を当て、
なぜケアレスミスが増えたように見えるのかを、
もう一段深く掘り下げていきます。

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