新学年になると、
「計算はできているはずなのに、ケアレスミスがどうしてもなくならない」
という相談をよく受けます。
やり方を間違えているわけではない。
理解もしている。
それでも点数が安定しない――。
このときに見直したいのは、
集中力や性格ではなく、計算の“構造”です。
学年が上がると、問題の中で行われる計算の回数が増えていきます。
例えば3桁×2桁のかけ算の筆算では、
足し算や繰り上がりの計算を含めて、
一問の中で10回以上の計算が必要になることもあります。
ここで考えてみてください。
仮に、九九の正答率が90%だったとします。
九九テストでいえば、90点。
決して悪い数字ではありません。
しかし、それを10回使う計算ではどうなるでしょうか。
今までここのテストで90点だった子でも、
10回使う計算のドリルでは、全体としては35点程度の正確さになります。
1回でも間違えれば、その問題は不正解になるからです。
つまり、
「ケアレスミスが増えた」のではなく、
ミスが目立つ仕組みになったというケースが多いのです。
FUYUNOでは、九九アプリを使い、計算の速さも大切にしています。
速く処理できることは、これから先、間違いなく必要な力です。
ただし、速さを求めるからこそ重要になるのが、
処理する回数そのものを減らす視点です。
暗算の本当のメリットは、
「書かずにやること」や「素早く解くこと」だけではありません。
計算をまとめ、回数を減らし、
処理ではなく記憶を使うことで、確実性を上げられる点にあります。
次回は、計算の工夫によって
暗算をどこまで広げられるのか、
具体的な例を使って紹介していきます。

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